2009年4月10日金曜日

哀しきや お国訛りが ぬけなくて



昨日のジェンネはいつにも増して暑く、ロバもヤギも人も羊も牛も、ぐったり伸びていました。日中、乾ききった50度近いの強烈な日差しのもとできゃっきゃと走り回っているのは、小さな子供たちくらい。ここに来て、ひとの子はヤギの子よりも暑さに強いことを知りました。

さて、

この前の月曜の定期市で買った、中国製のミニ懐中電灯。購入一週間を待たずして調子が悪くなりました。
なんたる虚弱体質!電池がだめなのか?と中を覗いたところ、

付属の電池は、見覚えのあるPanaasonic?と思いきや
似てるがちょっと惜しいぞ Penesamig!

「パナソニックさんのライセンスを取りたかった、本当は。でもね、何度言っても訛ってしまうのです。生まれ育った雪国の、お国訛りがぬけなくて。ぺな、ぱね、ぺねすにっぐ、ぺねさみっぐ・・・ほらね、何度言っても無理なんですよ。えぇ、うちの会社の目印は、りんごのマークです。いえ、マッキントッシュさんを真似たつもりなどございません。雨ニモ負ケズ風ニモ負ケズ、日々苦労してりんごを育てるふるさとの父母に、リスペクトを捧げたかっただけで…。」

――とでも言い訳するのかしらん、両社に訴えられたら。

これくらいの低い「パクり度」だったら、両社も気にしないのでしょう。マリのみならずいわゆる発展途上国は、こうしたコピー・ロゴのパラダイス。いつもは真似された会社には失礼ながらも、Natiomal(ナショマル)とかSomy(ソミー)、YAMAMA(ヤママ)といったちょっと間の抜けたネーミングに、「近いが惜しい!」と一人で笑っています。

でも、今回のわたしの調査は、パナソニックの松下国際財団からの留学助成を受けて可能になったものです。いわば、世界に名だたるパナソニック製品のおかげで、わたしは今ここで仕事ができるのです。なので今回ばかりは、ちょっと複雑な心境。

ちなみに、電池を交換してもだめでした。ぺしぺし叩いたら一瞬だけはかなく点灯したので、どうやら電池とスイッチの接触が問題のようです。

ペネサミッグには、濡れ衣をかぶせてしまいました。
ごめんね、ぺねさみっぐ。君はどこか哀しい。

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