こんにちは。
昨日は所用のため、一日で130kmをおんぼろ乗り合いバス(大型ワゴン車に25人詰め、屋根にも荷物、ひと、ヤギが乗っている)で移動したので、ちょっとへとへとです。
今日はすこし趣向を変えまして、私の独断と偏見で、興味深いジェンネ語(ソンライ語という言語のジェンネ方言)の言葉を、4つほどご紹介します。
(1)コイ
ジェンネ語で動詞の「行く」は「コイ」と言います。「行く」なのに「来い」なので、妙な感じ。特に命令形のとき。例えば仕事の邪魔をしてくる子供に、あっちに行きなさい!と怒るとき、「コイ・ドーディ!」と言います。追い払うのに「来い!」と発音しなくてはならないので、何度言っても慣れません。
(2)ハリ・フトゥ
イスラームでお酒はご法度です。こっそり隠れて飲んでいる人もいますが、やはりごく少数です。そんなジェンネでお酒のことをなんと言うかというと、「ハリ・フトゥ」。直訳すると「意地悪な水」とか「怒った水」。
意地悪な水!
なんだかちょっと、詩的な表現にすら思えます。ウィスキーの語源は「命の水」だと聞いたとき、
詩的な表現だなと思ったものですが…。同じ物が同じく詩的に表現されていても、所変わればベクトルは真逆。
(3)チビチャバ
ジェンネ語で、子供は「イジェ」とか「イジャ」と言います。お年寄りからすれば、20歳くらいもまだまだひよっこ、「イジェ」です。ですから、特に小さな子供を意味したいときには、「イジャカイナ」、
小さな子供、と表現します。
そしてさらに小さい子供(3,4歳くらい)を意味したいときには、なんと表現するかというと、「チビチャバ」。
ちびちゃば。
ひらがなで書くとかわいさ倍増。あまり使われない言葉ですが、耳にするたび、「かわいい」が大好きな日本人の私はひそかに一人で、きゅん!としています。
(4)アルジェネ・ガイ
ジェンネの町のまわりにも、めったに見かけませんが蛍がいます。蛍のことをジェンネ語で「アルジェネ・ガイ」、つまり、「天国の光」と言います。
蛍の光に、どことなく妖しげで魅惑的なあの世の幻想をみるのは、日本でもこちらでも同じようです。
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大人になって新しい言語を身につけるのはなかなかに大変で、フランス語にしろマリの諸言語にしろ、「嗚呼、自分が小さな子供だったら、すらすら身につくのだろうな…」と落ち込むことも、多々あります。でも、大人になって新しい言葉を身につける喜びももちろんたくさんあるわけで。
上にご紹介したように、その言語を話す人たちの様々な認識の仕方を言葉のなかに見出して、母語のそれと比較する奥深さは、子供にはなかなかできないことです。年とともに新しい言語の吸収が遅くなるかわりに、大人に与えられた特権だと思っています。
みくにゃーん
返信削除今週まじで仕事やらなにやらいそがしくて
チョコラで生き延びた感じ
ヤギが車の上に乗ってる光景とか
日本じゃありえんね
すげー
たま
>たま
返信削除お仕事ほんとにおつかれさま。大変やねー。
チョコで生き延びるって、なんかある意味ファンシーやね。
ヤギ、よく乗っとるよ。
四本の脚をまとめられて、めぇめぇ言いながらも
おとなしく乗せられとる。ドナドナ的光景です。