2010年6月3日木曜日

細い声。

突き抜けた張りのある声で、すこーん!唄う歌手も好きですが、どこか哀しい細い声も、とても好きです。きょう、ひさしぶりにマリでよく耳にしていたこの曲が聞きたくなってYoutubeで探したら、あったあった。

マリの国民的歌手のひとりNahawa DoumbiaのMalailaという曲です。2008年ごろに、マリで大ヒットしました。マリでいちばん話されている、バンバラ語で唄われています。はじめてこの曲をマリの国営ラジオで聞いたとき、この声のかんじから、てっきり15歳くらいの女の子だと思っていました。その後、大家さんちのテレビで彼女が唄っているのを見たときにびっくり。けっこうな貫禄じゃないか。

この曲の歌詞の内容は、アッラーをたたえたり、争いごとはいけないと教訓を言っていたりするものです。わたしはムスリムではないですが、この声とゆったりしたメロディーを聞いていると、落ち着きます。Doumbiaという名字は、亡くなった大好きな友人の名前とおなじです(マリにはごまんといる名前ですが…)。亡くなった彼女も、よくこの曲のようにアッラーをたたえることばを常々口にしていたので、この曲を聞いていると彼女を思い出してしまい、ちょっと涙が出たりします。でも、目をうるませながらふと映像を見やると、どうしようもなくいとおしい、垢ぬけない「マリっぽさ」が出ていて、ちょっと可笑しくもなります。

Nahawa Doumbia et Dousou Bagayogo "Malaila"